事例紹介[お客様の声] CASE STUDY

採点時間はこれまでの半分になり、
一人ひとりの答案にしっかり向き合えるようになった

青山学院中等部

2021/05

2020年より、定期テストなど学校内での普段のテストの採点に、デジタル採点システム「YouMark Personal」を導入していただきました。
システムの導入を推進していただいた浦田浩教頭先生(理科)と、導入時から現在に至るまで学校内でのシステム利用をまとめている教務委員会の達富悠介先生(国語科)に、導入の経緯や効果、今後の課題についてお話を伺いました。

2015年頃から導入は検討していたが、当時は時期尚早で理解が得られなかった

我々が学校にはじめてご訪問したのが2019年の9月でした。デジタル採点の説明に来て欲しいとご要望をいただき、何名かの先生に向けてデモンストレーションをさせていただきました。先生方はそれまで、こういうシステムがあるのはご存じでしたか?

浦田教頭 2015年だったと思いますが、「教育ITソリューションEXPO」の展示会で佑人社さんや他の業者さんのブースで拝見して、採点システムの存在は知っておりました。その時に一度導入しようかと検討したのですが、時期が早すぎて先生方の理解が得られませんでした。そもそも本校はICT関係でちょっと奥手のところがあるんですね。いまだに通知表も手書きです。採点についても、「自分の手で採点することに意味がある」という声もあり、「システムを導入する意味があるのか?」という反応が多かったんですね。そのタイミングでは無理に導入しても意味がないなと思い、こういうものがあることを知ってもらい、じわじわとボトムアップで「導入したい」という声が出ると良いなと思っていました。

2019年秋の段階では先生方からそういう声が出始めていたのでしょうか?

浦田教頭 他校で非常勤をやっていた教員から、入試の採点でYouMarkを利用したという情報が教務委員長に入りました。なかなか使い勝手が良かったという話でした。いわゆる口コミです。そこで教務委員会の中で、導入を検討しようではないかという話になりました。それで佑人社さんにお声をかけさせていただきました。

コロナ禍で対応すべきことは多かったが導入を検討するべきだと考えた

導入を決定いただいたのは2020年7月でしたが、導入決定にいたるまでに何かご苦労はありましたか?

達富先生 2019年度末に教務委員会で使っていきたいという議題が出ました。ただ、全校の先生にいきなり使ってもらうのではなく、教務委員会の中の数名の教員で試してみて判断しようということになりました。ただ、コロナ禍で教務委員会としても色々と対応しなければならないことも多く、「はたして今本当にこれをやるべきか」「自分たちで取りまとめられるか」という懸念もありましたが、個人的には非常に使いたいと思っていましたし、採点を効率化することで他の業務にまわせる時間も生まれると考えていました。2020年4月の年度明けから教務委員会の先生方で試すこととなりました。ただ、教務委員会の中でも抵抗感がある先生もいましたし、反対の考えをもつ先生方からこんな意見が出るんじゃないかという危惧もあり、最初の一歩がなかなか踏み出せなかったのが正直なところです。色々なことを危惧すればするほど、やらない方が良いのではないかという意見もありました。ただ、最初抵抗があった先生も実際に使ってみて便利さがわかり、理解を示してくれるようになりました。

一部の先生方からネガティブな意見が出るというのはどの学校でもよく話題になるのですが、それはPCの操作に慣れていないことで拒否反応が出そうだという意見でしょうか?

達富先生 PCの操作に不慣れな先生に抵抗感がありそうだということももちろんありましたが、それよりももっと根本的なところでの懸念がありました。採点というものは「生身の教師と生身の生徒とのコミュニケーション」であって、画面上で済ませてしまうことや、印刷物を返すことの味気なさ、温かみのなさといった点で反対意見が出るのではという懸念がありましたし、実際にそういう声も届きました。ただ、使いたい先生だけが使える範囲で使って効率化を図れれば良いと考えました。これまでどおりの採点を続けたい先生はもちろんそれで良いというスタンスで、その考え方は今でも変わりません。

セキュリティ面のチェックをしっかりと行い、クラウド型サービスで良いと判断した

浦田教頭 システムの導入にあたって管理側としては予算面、安全面を担保しなければいけませんので、その部分を考えていました。まずは、YouMark Personalのような利用枚数に応じた価格体系のクラウド型か、アプリケーションの買いきりインストール型のどちらが良いのかを検討致しました。個人的には当初はアプリケーション買いきりが良いのではと思っていましたが、世の中のクラウドへの流れやメンテナンスの必要がない利点もあり、また1枚10円という料金も予算的にそれなりに抑えられるものだと判断し、YouMark Personalの導入を想定した臨時の予算を確保しました。安全面では、答案をクラウドにアップロードするのが大丈夫なのかという不安がありましたので、青山学院大学「情報メディアセンター」にYouMark Personalについて安全面の確認をしました。その際にはシステムについて様々細かいことまで佑人社さんにお伺いしましたが、最終的には「導入しても問題なし」とお墨付きをもらいました。そういった形で、予算的にもセキュリティ的も導入しても大丈夫だという状況を作りました。その後教務委員会での検討では、YouMark Personalを試しに使ってみて、思った以上に使い勝手が良かったということもあり、導入決定に至りました。

採点時間はこれまでの半分になり、一人ひとりの答案にしっかり向き合えるようになった

YouMark Personalの採点画面をはじめて触ったときはどんな印象でしたか?

達富先生 基本的な操作はすぐに理解できました。直感的な操作で採点が出来ると思いましたね。また、手採点の時に何気なく出来ていることが何でも出来るということで、非常に興味が湧きました。設定もすぐに慣れましたね。つまずくところはありませんでした。

浦田教頭 私、実は採点が苦手なんですよ。得意だったのは最初の1年目だけ。毎回になってくると結構負担なんですよね。理科の教員なので8~9クラスを担当することになるんですね。多くの採点をしなければならない訳です。ありがたいことに採点期間というのは設けられているんですが、期限内に採点をしなければならないのはもちろんのこと、ノートや提出物の確認をしたりと学期末は他にもやるべきことがあるのが実際のところです。「採点終わった!」「次は点数計算!」「次は入力!」「そして評価!」という流れになってしまいます。そうすると、一人ひとりの答案、解答を見て「この子は……」というところまではなかなかたどり着けません。それが、YouMark Personalを使ってからは、その時間が半分以下になったと感じています。その分、一人ひとりの答案にしっかりと向き合えるようになりました。どんなこともそうですが、最初は慣れるのが大変です。でも一度慣れてしまったらあとは問題ありません。これなら若い方であれば、すっと入っていけそうだなと感じました。ベテランの先生は最初ちょっと苦労するかもしれないなと思いましたが、達富先生などがフォローしてくれますし、ICT支援員の補助もあります。それで運用はうまくいっていますね。

国語の記述問題の評価基準の統一にも役に立っている

達富先生 私は国語の教員ですので記述問題が多く、2、3人の教員で1学年を受け持つことが多いです。そのため、長い記述問題をどう採点するかが大きな課題でした。「どこをどう書いてあれば何点の部分点を与えるのか」ということについて、他の先生方との調整にすごく時間がかかります。YouMark Personalでは、設問ごとに採点が出来ますので、他の先生方と調整する必要がある記述問題はあとにして、それ以外の問題を優先して丸付けすることで、精神的にも楽になりましたね。力を入れて考えなければならない問題とのペース配分が出来るようになりました。

先生方は自分の受け持ちクラスの答案を採点するという形ですか?

達富先生 そうですね。自分の受け持ちのクラスの答案を採点します。他のクラスを採点する先生方と評価基準が統一できていなければ、当然正しい評価になりません。これまでは、判断に迷う解答には付箋をつけておき、その答案をみんなで持ち寄って相談していました。全員がYouMark Personalを使っている場合ですと、複数の先生方が付箋をつけたものをまとめて見ることもできますので非常に便利です。具体的には付箋を貼ったり、保留を使ったり、青ペンで加点すべきかどうかなどのメモをつけたりしています(※青字ペンツールは生徒には見えない先生用のメモ機能です)。他の先生方に自分がメモした解答について確認いただくことが非常に簡単にできます。このあたりは非常に便利ですね。

一問ごとの正答率がきっちりと出ることを今後の指導に活かすことが大切

 

浦田教頭 本来テストは生徒一人ひとりと向き合うチャンスなのですが、手採点で時間的な余裕がないと、採点と評価が作業となってしまいます。このようなツールがある時代において、マルバツをつけることが教員の仕事でなくなる可能性もあります。私自身、採点時間に余裕が出たことによって、一人ひとりの答案をじっくり見られるようになりましたし、一問ごとに正答率を見て、将来の指導への反省をしています。本来、成績をつけるためのテストではなく、生徒に学習内容を定着させるためのテストですし、教師にとっては、自分の教え方を振り返るためのテストであると思っています。先生方にはそのように使って欲しいです。働きかた改革という観点もありますが、ただ楽になっておしまいでは意味がありません。採点は早く終わらせて、一人ひとりの生徒の答案と向き合い、個々の生徒にどのように対応したらよいのかを考える時間をしっかり取ることが大切です。

また、きちっとした数字が出ることも大切です。これまでも教員それぞれがある程度は正答率を把握していましたが、数字ではっきり表れることはかなり重要です。クラス間で正答率に大きな開きがあることもあります。立場上多くのクラスを持てないので講師の先生と分けて受け持っていますが、講師の先生の教えているクラスの方が正答率の高い問題もあります。その場合は、どうやって教えているのか聞くこともできますし、指導の仕方が甘かったかなと自分の指導を反省することができます。今後の授業に繋げるのが一番大事だと思っています。今回のYouMark Personalの導入は改めてそういうことに気づかされました。

部分点になった解答を一覧で表示させて、何が悪かったのかを考える授業を行った

達富先生 これも国語の記述問題ですが、部分点をつけた解答だけをYouMark Personalの採点画面に一覧で表示し、当然生徒の名前は伏せた状態ですが、スクリーンショットを取っておき、それを答案返却時に生徒に見せるということを授業でやってみました。「君たちの中にこういう解答があったんだけど部分点しか与えられていない。どうしてそうなったと思う?」と問いかけてみたんですね。「この解答は何が足りないのか?」「模範解答とは違うがこれも正解になり得るか」などを問いかけました。テストが終わったらそれで終わりではなく、取り組んだ問題からさらに深い学びができると考えています。

浦田教頭 それはいいですね。

達富先生 記述の問題は△(部分点)を取るのは結構できるんですが、○(満点)を取るのはすごく難しいんですね。△の解答からもう一歩考察できれば、もっと深い学びになるのかなと考えています。生徒を採点者の立場に引き込みたいと思っているんですね。○だ、△だと評価されるだけでなく、これならやっぱり○だ、これは△だと考えて欲しいと思っています。生徒自身も「なるほどな!」と納得もできますし、「こうしたら良いんだ」と新しい気付きにもつながるし面白いなと思っています。

採点の基準を生徒に公開しているんですか?

達富先生 そうですね。私は公開するようにしています。この観点で採点を行っている、どこまで書けていたら何点与えるというのが分かるように示しています。この授業、生徒の反応はすごく良いですね。画面上に自分の解答が出て来なくても、「これは自分と似ているな」「自分とは違うけどこれも同じ△なんだ」と生徒自身が興味を持ってくれますし、自分たちが間違えたものを何とかしなければという義務感のようなものも出ているような気がします。

小テストを教室でスキャンしてすぐに返却するのも復習効果が高かった

達富先生 テストを受けた時は生徒のモチベーションがすごく高いんですね。そのモチベーションを次の授業や復習にどう活かすがすごく大事だなと思っています。それにはデジタル採点が非常に有効だなと感じています。さっきの例もそうですが、授業中の小テストについても活かしています。「小テスト」実施時に教室に小さめのスキャナを持ち込み、その場でスキャンしてしまいます。答案はその場ですぐに生徒に返却し、その後すぐ解説します。次の授業で返すとなると時間があいてしまい、せっかく高かったモチベーションが冷めてしまう気がするんですね。答案をすぐに返却することで、高いモチベーションを維持したまま復習ができます。実際の答案はスキャンしてあるので、あとでYouMark Personalで採点できる。当然採点もはやいです。答案をすぐに返して復習に活かすことが出来るのは効果が非常に高いと考えています。

YouMark Personalの利用を指導に活かすアイデアを今後も考えたい

浦田教頭 本当にその通りです。非常に良い流れですね。さっき達富先生が紹介した部分点になった解答をみんなで見るのは、デジタルを使った「学び合い」で非常に良いと思います。1人で学ぶのとはちがう「学校が学校である」ために大切なところだと思います。

テストの問題を作るときも、手採点であれば、計算しやすいように教師の都合で同じ点数を並べて作成したりしていましたが、デジタル採点であればその必要もありません。本来作りたい「より良いテスト」にできます。また、スピードが大切ですよね。試験が終わったばかりが生徒のモチベーションが一番高いです。定期テストではすぐに答案を返すのはなかなか難しいかもしれませんが、終わったらすぐに返すのが、学習の定着には効果的だと考えます。今後も色々検討したいと思います。

LMSの連携は非常に大切なポイント

YouMark Personalへのご要望はありますか?

達富先生 基本的にはとても使いやすいと思っていますが、いくつか申し上げます。まず、クラウド上で答案を返却できる機能が欲しいなと思っていたので、今回のGoogle Classroom連携機能は非常に嬉しいと思っています。現在本校ではGoogle Classroomは使っておらず、大学を含めて学院全体で「CoursePower」という大学向けのLMS(学習管理システム:Learning Management System)を使っております。そこに連携できるのが一番です。ただ、採点や答案返却は学校にとって非常に大切な業務であると認識しており、プラットフォームの選択にも影響を与えると思っています。YouMark PersonalがGoogle Classroomに連携できるなら、選ぶプラットフォームはGoogle Classroomにしようかと考えてもおかしくないと思っています。色んなサービスとの連携があれば、選択肢の幅が広がって良いですね。

次に、iPad上でペンを使って描画するとき、線があまりキレイではないという不満があります。特に国語の採点では色々と書き込みを加えたいと思っているので、そのあたりの機能が良くなれば、非常に嬉しいなと思っています。

浦田教頭 先ほど話題に上がった「CoursePower」というLMSには授業支援BOXという、紙のデータをデジタルに変換して答案などを返却する機能があります。昨年の緊急事態宣言下では、生徒に答案を返却できないという場面もあり、手動でこの機能を使った場面もありました。こういった緊急時に備えることも含めて今後相談していきたいです。

また、「ア・イ・ウ」や「A・B・C」といった記号解答の自動採点についても早く導入して欲しいですね。認識精度は100%にならないでしょうが、あとで修正が出来れば良いと思っています。

達富先生 未記入の白紙の解答だけでも寄せておいてもらえると良いですね。非常に助かります。また、採点した後に配点などを直したいということがありますが現状では出来ません。ロック機能が大切なのは理解しておりますが、学校アカウントだけでも解除が出来るようになって欲しいと思っています。

※上記要望事項はいずれも佑人社内ですでに課題に上がっているもので、少しずつ改善していくことをお伝えしました。

 

青山学院中等部

青山学院中等部

東京都渋谷区渋谷にある私立の中高一貫校。 「愛と奉仕の精神を養い、社会に貢献する人物を育成する」という教育方針を掲げ、「地の塩、世の光」をスクール・モットーに、キリスト教信仰にもとづく人格教育を重視している。 きめ細かい指導を行うために、全学年1クラス32名8クラス制を導入しており、ゆとりを持ちながら基礎学力の充実を図っている。個性を尊重した自由な校風から、幅広い分野で活躍する卒業生を輩出している。

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