櫻井様　2011年の春にはデジタル採点の導入をほぼ決めて、業者選定に入っていました。その頃から、各社のお話を聞き始めましたね。おそらく全部の業者にお話を聞いたと思います。

小関様　実は佑人社の「YouMark」が話を聞くのは最後だったんですよね。でも、佑人社の説明が一番聞き応えがあったと覚えています。親身になってこちらの話を聞いてもらえたなという感じがしました。我々は自分たちのスタッフで採点するつもりでしたから、その前提の中でフレキシブルに使えるなという印象でしたね。他社と違い、我々側での変更点がほぼないところが良かったですね。また、画面を見たらある程度使い方が分かるという、採点者にとっての簡単さもポイントでした。また、長時間の操作を考えると○×の入力しやすさも重視しましたね。

櫻井様　設定ですね。特に採点結果のcsvファイルのレイアウト（出力列）の設定は、自分がまだ理解が足りていなかった部分もあり、何度もチェックした覚えがあります。ただ、運用が軌道に乗ってからは、どう設定して、どこをチェックすればいいのか分かるようになりましたね。また、スキャンも当初は苦労しました。PCのスペックの問題もあったと思うのですが、導入初期はどうするのが一番良いかなかなか分からないところもありました。ただこれも、運用方法が固まってからは順調に進められていますね。

櫻井様　ミスが減ったのが一番です。特に得点の計算ミス、集計ミスが劇的に減ったのが実感として大きいです。模擬試験の主催会社としては、採点ミスはそもそもあってはならないことでしたが、どうしても完全にはなくせなかったんですよね。必ず採点のチェックを行っていたのですが、２人目のチェック担当者の力量に頼るところが大きく、ミスをなくしきれなかったんです。これが「YouMark」で２人別々に採点するかたちになり、不一致になったものは社員が一致確認するようにしました。これが大きかったです。採点ミスがほとんどなくなりました。また、採点者一人ひとりの力量、スピード、癖などもよく分かるようになりました。難しい採点基準の内容もしっかり理解しているスタッフが実はミスが多かったなんてことも分かりましたし、スタッフへの指導にも活かせていますね。

小関様　自分が使っているところでは機能的には満足していますね。これといって不満はありません。しいて言うなら、検索時の並びなど、自分で設定した以前の状況を覚えておいて欲しいなと思うことはありますね。

櫻井様　採点側の方でいくつか細かいところで出来たら良いなと思っていることはあります。例えば、１枚採点モードを作ってもらえないかという声はよく出ます。現状は多くの答案を採点することが前提の、同じ問題を続けて採点する串刺し採点モードですが、追加の答案を１枚だけ採点するという状況の時に少しやりにくさを感じます。また、採点条件にもっと細かい設定が出来たら良いなと思うところがあります。例えば、特定の条件を除外するような検索機能です。Ａさん以外が採点した答案だけを検索したり、Ａ会場以外の答案を検索したりして採点ができたらいいなと思うことがありますね。ただ、定期的に機能をアップデートして頂いているので、非常に助かっています。今後も将来的なアップデートを期待して要望をお伝えしていきたいですね。